SPIの準備は自分に案内された方式・科目・環境を確認したうえで、基礎的な読み取りや計算の問題を解き、どの段階で解けなくなるかを確かめるところから始めます。問題数をこなすだけでなく、読み違い・式の立て方・計算・時間の使い方を分けて復習しましょう。

この記事では、編集部が独自に作った言語・非言語の基礎問題を、解き方と誤りの例付きで示します。SPIの実際の出題を再現した問題、過去問、出題予測ではありません。公式の問題や本試験の解答を転載したものでもありません。練習時間や正解数から本試験の得点・通過を予測することはできません。

案内を読み、受検方式と科目を確認する

SPI提供元のFAQは、テストセンター、WEBテスティング、インハウスCBT、ペーパーテスティングの実施方法を案内しています。方式は応募先の指示に従い、自分で好きな方式へ変更できる前提を置きません。

案内された方式準備で確認すること
テストセンター予約、リアル・オンラインの会場、事前の性格検査、本人確認
WEBテスティング受検期限、端末とブラウザ、受検できる時間帯と環境
インハウスCBT指定の訪問日時・会場、当日の持ち物
ペーパーテスティング指定会場、日時、使用する筆記用具など

公式の実施方法の説明では、来社時のパソコン受検や、自宅などで受検する方法を区別しています。特に、テストセンターのオンライン会場は有人監督付きで、自由な時間に行うWEBテスティングとは別です。

科目は受検依頼で確かめます。能力検査と性格検査を区別し、英語など別の検査が案内されていれば、その準備も分けます。以下では言語の読解に加え、非言語の割合・条件整理の基礎も確認します。全ての方式・科目の出題範囲を網羅する教材ではありません。

言語の基礎:書かれた範囲だけで要旨を選ぶ

自作問題1:短い文章の読み取り

A社は問い合わせ窓口を一本化した。ただし、契約内容に関する確認は担当営業へ引き継ぐ運用を残した。窓口を一本化しても、全ての問い合わせを同じ担当者が最後まで処理するとは限らない。

この文章から言えるものを1つ選んでください。

  1. 全ての問い合わせを窓口の担当者だけで解決する。
  2. 契約内容を確認する際は、必要に応じて担当営業へ引き継ぐ。
  3. 窓口を一本化したため、問い合わせ件数は減った。

正解は2です。本文に引き継ぐ運用があると書かれています。1は「全て」を同じ担当者が処理すると読み替えており、3の件数の変化は書かれていません。

間違えた場合は、単語だけで選ばず、「ただし」「全て」「意味しない」の働きを確認します。本文にない成果を常識から補わないことが、この問題の復習点です。次は別の短文で、結論と例外をそれぞれ1文で書き出してみましょう。

非言語の基礎:割合の基準を式にする

自作問題2:減少率

ある部署の月間処理件数は、先月80件、今月68件だった。今月は先月と比べて何%減ったか。

  1. 12%
  2. 15%
  3. 約17.6%

正解は2(15%)です。

  • 減った件数:80-68=12件。
  • 比較の基準:先月の80件。
  • 減少率:12÷80×100=15%。

12%を選んだ場合は、減った件数をそのまま百分率にしていないかを確認します。約17.6%を選んだ場合は12÷68として今月の件数で割っていないかを確認してください。「何と比べて」を読み、基準の数を先に書くと誤りの原因を切り分けられます。

自作問題3:条件を並べる推論

P・Q・Rの3人に1位から3位までの順位が付き、同じ順位の人はいなかった。PはQより上位で、RはPより下位だった。必ず言えるものを1つ選ぶ。

  1. Pは1位。
  2. Qは2位。
  3. Rは3位。

正解は1です。PがQより上、RがPより下なので、QもRもPより下にいます。可能な順番は「P・Q・R」または「P・R・Q」の2通りです。どちらでもPは1位ですが、QとRの順位は決まりません。

2や3を選んだ場合は、最初に思い付いた1つの並びだけを根拠に答えていないか確認します。「あり得る」と「必ず言える」を分け、条件を満たす別の並びを探すことが復習になります。

時間と誤答原因を残して、次の練習を決める

初めは解説を見ずに解き、かかった時間と迷った箇所を記録します。次の表は、練習結果を整理した架空の記録です。記載時間は本番の制限時間や目標値ではありません。

問題架空の結果原因次にする復習
1・読解1分20秒、正解例外の文を読み直した結論と例外を短く分けて読む
2・割合1分、誤答比較基準を68にした基準となる数を式の前に書く
3・推論2分、誤答1つの並びしか調べなかった複数の並びを作り、必ず成立する条件を探す

計算の基礎が分からなかった場合は、考え方を理解していて計算だけを誤った場合とは復習の内容が異なります。前者は解説から式の意味を確認し、後者は途中式と見直す箇所を整理します。読み取りの誤りなら、問題文の条件に線を引くなど、正規に許された練習の範囲で確認します。

翌日に同じ考え方の自作問題や正規教材を解き直し、理由を説明できるかを確かめます。ただし、SPI提供元の説明は、対策本の事前学習が能力得点に影響しないとする実験結果も案内しています。練習をしたからといって、得点の上昇や本試験の攻略が保証されると考えないでください。

受検前には案内・端末・用具を再確認する

テストセンターの公式案内は、予約・性格検査の説明に加え、オンライン会場で能力検査を受ける環境も別に示しています。予約や性格検査にスマートフォンを使える場合でも、その端末で能力検査まで受けられるとは限りません。オンライン会場の能力検査は、同案内でタブレット・スマートフォン不可とされています。

期限と予約日時、必要な本人確認書類、接続先または会場、用具の条件を確認します。電卓などの扱いは方式の案内に従い、許可されていない物を使わないでください。環境の不具合や配慮が必要な場合は、指定の窓口へ事前に相談します。

本番は本人が受検し、問題の撮影・持ち出し、替え玉、第三者や外部ツールによる解答補助は行いません。性格検査も、採用されそうな人物像へ作り替えず、普段の自分に沿って回答します。

予定の確保には転職スケジュールの立て方、検査以外の準備は選考・面接準備の進め方を使えます。

先に知っておきたい選考準備を組み立てる受検の予定を確認し、他の選考準備に使う時間の配分を整理します。
あわせて読みたい転職の予定を立てる予約・期限・仕事の予定をまとめて確認します。
次のステップ応募状況を管理する受検依頼、完了した工程、次の連絡を記録します。