退職前に有休を取りたい場合は、残日数と会社の申請方法を確かめ、退職日までの勤務予定へ希望日を入れます。最後に出社する日と退職日を分けて、引き継ぎも相談しましょう。
残日数だけでは、どの日を休暇に充てられるかは分かりません。会社の休日と勤務日を分けて数えると、希望する休暇と必要な引き継ぎの重なりが見えます。
この記事では架空の勤務予定を使い、有休が余る場合や日程の相談が進まない場合の確認先まで示します。
残日数と退職日までの勤務予定を確かめる
まず会社の勤怠記録や人事の案内で有休の残日数を確認します。申請中の休暇が既に差し引かれているか、今後失効する日数があるかも分けて見ます。自分のメモと会社の記録が違えば、どの取得分が反映されているかを問い合わせてください。
申請先と方法、必要な連絡時期を会社の手続きで確認します。そのうえで退職日までの所定労働日と休日を並べ、取得を希望する日を記入します。会社の休日は有休を使う日として数えません。
大阪労働局の年次有給休暇Q&Aは、退職直前にも取得できることと、会社が時季を変更する場合でも退職日を越えて変更できないことを説明しています。有休の権利と引き継ぎの日程相談は分けて扱います。
最終出社後に8日取得する架空例
次は日数を数えるための架空の会社の予定です。2026年12月31日退職が確認できており、有休の残数は8日です。勤務は月曜から金曜で、土日と12月29日から31日は会社の休日とします。それ以外にこの例の期間中の休日はない設定です。
候補者は12月16日までに引き継ぎを終え、その日を最終出社日にして、残る所定労働日に8日取得する案を作りました。
| 日付 | この例での予定 | 有休として数える日数 |
|---|---|---|
| 12月16日 | 最終出社希望。引き継ぎをここまでに終える案 | 0日 |
| 12月17日・18日 | 所定労働日に有休を希望 | 2日 |
| 12月19日・20日 | 土日の休日 | 0日 |
| 12月21日から25日 | 所定労働日に有休を希望 | 5日 |
| 12月26日・27日 | 土日の休日 | 0日 |
| 12月28日 | 所定労働日に有休を希望 | 1日 |
| 12月29日から31日 | 会社の休日。31日が退職日 | 0日 |
有休の希望日は2日+5日+1日=8日です。出社するのは12月16日までの案でも、12月31日までは現職に在籍しています。この表は申請が受理され、予定が確認できたことを示すものではありません。
自分の予定では会社のカレンダーと勤務形態へ置き換えます。交代勤務や週の勤務日が異なる人が、例の平日をそのまま休暇日として使うことはできません。
引き継ぎが重なる場合は仕事と担当者を具体的に相談する
架空例で上司から「12月18日にも引き継ぎをしたい」と言われた場合を考えます。12月17日・18日を勤務日に変えると、有休の予定は6日となり、残る2日をどうするかが未解決になります。
まず何の作業を18日に行う必要があるのかを確認します。資料を先に用意する、説明を16日までに済ませる、別の担当者へ説明を依頼するなど、希望した8日の取得と両立できる方法を相談します。
有休が8日残っているため、12月17日・18日と21日から25日、28日に取得を希望しています。16日までに資料と説明を終える案を準備しました。18日に必要とされている引き継ぎの内容と、別の日程で対応できるかを確認させてください。
上司の要望を聞いただけで、残る2日を諦めたことにはしません。別の日に分けて取得する案も考える場合は、その日が勤務日かを確認し、何日分をどこへ移すかを記録します。単に最終出社日を後ろへ動かしても、休暇日数の問題は残ります。
余りそうな日数を当然に買い取ってもらえると考えない
予定を見直しても日数が残りそうなら、まず取得できる日を再確認します。退職後には同じ会社の有休として取得できないため、相談を先送りしないでください。
福井県の退職間際の有給休暇に関するQ&Aは、取得に代えてあらかじめ買い上げる扱いと、退職時に残った未行使分を買い上げる扱いを区別しています。買い取りを当然に受けられる前提で日程を決めず、会社の規程や具体的な取り扱いを確認しましょう。
買い取りの話が出た場合も、どの日数についてどの条件で提案されているかを記録します。取得を希望している休暇と、残った場合の金銭の扱いを混同せず、意味が分からない合意は確認してから返答します。
取得の相談が進まない場合は記録して確認する
希望日を申請した記録と会社の返答、引き継ぎ案を残します。「退職するなら使えない」と言われた場合などは、何を理由にどう扱うという説明なのかを確認してください。日程の調整だけで解決しない問題は、人事や公的窓口へ相談します。
厚生労働省の総合労働相談コーナーへ相談する際は、残日数の記録、退職日、勤務予定と申請・返答を示します。個別の権利や会社の対応の評価は、実際の条件を確認してもらいましょう。
有休の日程が整理できたら最終出社後も残る連絡と返却物の対応を担当者と確認します。退職日まで在籍する期間と入社予定日の関係も見直し、休暇予定と日付の認識をそろえてください。




