退職日と入社日を調整するときは、現職と転職先がそれぞれ何に合意したかを分けて記録します。希望日が示されただけなら、まだ確定した日付として相手へ約束しないでください。

引き継ぎや休暇で最後に出社する日が決まっても、退職日までは現職に在籍する場合があります。勤務を終える日と雇用が終わる日を区別して、両社へ相談します。

この記事では両社の希望がずれた架空例で、確認済みと相談中の日付を並べ、変更の連絡まで進めます。

退職日、最終出社日、入社日を別々に記録する

退職日は現職での雇用が終わる日、最終出社日は最後に勤務する日、入社日は転職先との雇用が始まる日として分けます。有休を取る予定があれば最終出社日が退職日より前になることもありますが、出社しない期間も現職に在籍している点を見落とさないでください。

リクルートエージェントの転職活動の流れでも、在職中は内定承諾後に現職へ退職を伝え、退職日と入社日を調整する流れを案内しています。実際の調整では、既にどこまで約束しているかから確認します。

日付確認する相手と資料
現職の退職日会社の手続き、上司や人事への申出と返答
最終出社日引き継ぎの完了見込みと休暇申請の状況
転職先の入社日提示条件や承諾時のやり取り、採用担当者の返答

就業規則にある申出手続きや自分の契約期間も確認します。法律上の扱いに疑問がある場合は、その内容と経緯を公的窓口へ示して確認し、会社の希望日だけで自分の義務や可能な日を決めないようにします。

両社の希望がずれた架空例

次の会社と日付はすべて架空です。候補者は転職先の内定を承諾し、入社日は「1月初旬を希望」と伝えています。転職先から1月4日入社を希望する連絡がありましたが、本人はまだ確約していません。

現職へ退職意思と12月31日の退職希望を伝えると、上司から月次処理の引き継ぎのため1月15日まで在籍してほしいと言われました。これも会社からの希望で、候補者が合意した状態ではありません。

その時点の予定確定・相談中の区別次の確認
転職先:1月4日入社希望企業希望。本人は未確約入社日の調整可能な範囲と返答が必要な日
現職:12月31日退職希望本人希望。会社への確認中引き継ぎで必要な作業と引受人
現職:1月15日まで在籍の提案会社提案。本人は未合意月次処理を12月中に教え、引受人が1月に行えるか

候補者は「1月15日まで辞められない」と転職先へ断定する前に、現職で何の作業が必要なのかを確認しました。上司へ、資料と実演を12月中に終え、1月分の実施を引受人へ任せる案を出します。実現できるかは上司と引受人への確認が必要です。

入社日の変更を相談するなら現状と希望を分けて伝える

引き継ぎの確認に時間がかかり、転職先への返答日が近づいた場合の連絡例です。

1月4日入社のご希望について、現在の調整状況をご連絡します。現職には12月31日退職を希望していますが、引き継ぎの方法を確認中です。入社日として1月18日も調整可能か、また何日までに確定の返答が必要かをご相談できますでしょうか。現職からは12月10日までに引き継ぎ案への回答を受ける予定です。

この例は1月18日入社や現職の1月15日退職が確定したという連絡ではありません。自分からの相談と両社が返答した内容を分けて記録します。既に1月4日入社へ合意していた場合は、その合意後の変更相談であることも省かず伝えます。

返答の見込みが立たない場合も、決まるまで黙って待つのではなく、何が確認中かと次に連絡する時期を知らせます。本人の都合だけで日付を変えた通知を送らないでください。

引き継ぎと休暇を確認して日付をそろえる

架空例で現職が引き継ぎ案を確認し、12月31日退職、12月18日を最終出社日、その後の所定労働日は有休取得という予定を確認できたとします。候補者は12月19日以降に出社しなくても12月31日まで在籍しています。

この設定なら、転職先へ12月31日退職と1月の入社を再確認し、相手の返答を保存します。相談した1月18日案を使うのか、当初の1月4日でよいのかも明確にしてください。相談を送った日付がそのまま確定案になるわけではありません。

退職日や入社日が変わると、賞与の在籍要件や会社制度の適用が変わる可能性もあります。給与や制度の条件は会社の資料で確認し、日程を選ぶために未確認の支給を見込まないようにします。両社の間に在籍しない期間ができる場合は、自分の保険・年金などの手続きが必要かも確認します。

合意した日付を最後に見直す

現職と転職先からの返答を受けたら、日付と相手、確認方法を一覧へ更新します。片方が回答待ちなら未確定のまま残し、確認に使う予定日と最終期限を決めます。本人の希望、会社の希望、合意済みの3つを混ぜないことが、誤った約束を避ける助けになります。

退職に関する連絡や契約の扱いで話が進まない場合は、記録をそろえて厚生労働省の総合労働相談コーナーなどへ相談できます。個別の法律上の優劣は一般記事で決めず、契約と実際の経緯を確認してもらいましょう。

先に知っておきたい退職から入社までに必要な手続きを選ぶ方法確定した退職日と入社日を基に提出・受取・返却などの次の作業を整理できます。