退職から入社までの保険・年金は退職日と新しい会社で加入する日を並べて確認します。日付の間に空白があるかだけでなく、自分と家族がどの制度に入っているかで必要な届出が変わります。

会社が資格の取得・喪失を届け出ても、家族の扶養や空白期間の加入まで自動で済むとは限りません。本人の申請が必要な部分を会社の担当者や制度の窓口へ確かめましょう。

この記事では連続して入社する例と家族を扶養していて空白がある例を比べ、最初に確認する日付と窓口を示します。

入退社日と実際の加入日を並べる

最初に前職の退職日、次の会社への入社日、各社での健康保険・厚生年金の資格の取得日と喪失日を確認します。入社するだけで同じ制度へ必ず加入するとは決めず、雇用条件も会社へ伝えてください。

確認に使うメモには次の4点があれば窓口へ状況を説明できます。

  • 前職の退職日と資格喪失日
  • 次の会社への入社日と健康保険・厚生年金の加入予定日
  • 本人の年齢と退職後の就業予定
  • 家族それぞれの現在の健康保険と配偶者の年金の加入区分

資格喪失後は以前の加入資格で医療機関を受診しないよう、受診予定がある場合は新しい保険者や医療機関へ必要な確認方法を尋ねます。マイナ保険証を利用していても、退職・入社の届出自体が不要になるわけではありません。

連続して入社する場合も家族の届出を確認する

架空例Aでは11月30日に退職し、12月1日から次の会社で健康保険・厚生年金へ加入することを確認できています。本人の資格は切り替わりますが、前職で被扶養者だった配偶者と子の情報も次の会社へ提出する必要があるか確かめます。

誰について確認する相手確認内容
本人前職と次の会社喪失日・取得日、会社が行う届出と本人の提出物
配偶者・子の健康保険次の会社・加入先の保険者新しい保険での扶養認定の条件と必要書類
配偶者の年金次の会社・年金の窓口現在第3号なら継続に必要な届出。対象条件も確認

この例でも「前職で扶養だったから次の会社で自動的に同じ扱い」とはせず、収入等の条件と提出物を確認してから完了にします。健康保険の扶養家族のうち年金の第3号被保険者に当たり得るのは条件を満たす配偶者です。子の健康保険の扶養と同じ区分ではありません。

空白がある場合は本人と家族の加入先を決める

架空例Bでは45歳の本人が11月30日に退職し、次の会社の健康保険・厚生年金への加入は12月16日からの予定です。現在は就業していない配偶者と子を健康保険の扶養に入れ、配偶者は国民年金の第3号被保険者になっています。

12月1日から15日について、まず本人と家族の健康保険を確認します。協会けんぽの案内には任意継続・国民健康保険・家族の健康保険の扶養という選択肢があります。ただし任意継続には加入期間や期限、家族の扶養には収入等の条件があり、希望だけで加入先を決めることはできません。

この例では次の順に照会します。

  1. 現在の保険者へ本人の任意継続の条件と家族の扱いを確認する
  2. 市区町村へ本人と家族が国保へ入る場合の手続きと保険料の見積りを尋ねる
  3. 家族の勤務先の保険へ入る可能性があるなら、その勤務先へ認定条件を確認する
  4. 加入先を確認できたら必要書類と申請日を記録し、次の会社に入った後の切替えも聞く

年金は健康保険とは別に確認します。日本年金機構の退職時の案内では、次の会社まで期間がある場合の国民年金第1号への手続きや、配偶者が行う手続きを説明しています。この例の本人と配偶者についても、12月1日からの区分を窓口へ確かめます。

同じ月の途中で再就職し、月末の加入状況によって国民年金保険料の納付が不要になる場合でも、空白期間の加入手続きまで不要とは限りません。月末だけを見て照会を省かないでください。

会社の処理と本人の申請を分けて追う

会社へは「何を届け出るか」「本人がいつ何を出すか」「家族分を含むか」を確認します。本人が国保や国民年金などを申し込む場合は、窓口が求める資格喪失の証明や本人確認書類等を用意してください。

11月30日退職、次の会社での加入は12月16日予定です。現在扶養に入っている配偶者と子がいます。12月1日からの本人と家族の加入に必要な書類、申請先、期限を確認したいです。

扶養の認定や会社の加入日が未確定なら「手続き不要」とせず、未確認の条件と回答予定を残します。日付、本人、家族の順に記録を更新し、自分が次に申請するものを1つずつ確定しましょう。

あわせて読みたい退職から入社までに必要な手続きを選ぶ方法保険・年金以外も含め、自分に残る書類や日程の確認を選べます。