「ガス」と書かれた求人には、LNG基地や導管を守る仕事、企業にエネルギーの使い方を提案する仕事、家庭にガスを売って機器の安全を確かめる仕事まで幅があります。同じ「ガス」でも、道路の下のガス管で届く都市ガス、ボンベで届くLPガス、ビルの冷暖房をまとめて届ける熱供給では、守る法律も、会社の稼ぎ方も違います。
この記事では、ガス事業法の都市ガスの事業を中心に扱います。LNG(液化天然ガス)を受け入れてガスをつくる「製造」、ガス管でガスを運ぶ「導管」、利用者と契約してガスを売る「小売」です。あわせて、家庭や店へのLPガスの販売と、地域の熱供給を、それぞれ1つの章で扱います。
電気・都市ガス・石油・水道を並べた全体像は、資源・エネルギー・公益の業界地図で確かめられます。ガス会社が売る電気の制度は電力の業界地図で、天然ガス・LNGの資源開発と、LPガスの輸入・卸と備蓄は石油・天然ガスの業界地図で扱います。
酸素・窒素・水素などの産業ガスは化学メーカーの業界地図、ガス工事や建物の省エネ改修の工事は電気工事・空調設備工事の業界地図、LNG船は海運の業界地図、LNG基地の建設はプラントエンジニアリングの業界地図で扱います。給湯器やコンロなどのガス機器の製造は、この記事では扱いません。
都市ガスは、製造・導管・小売で手続きが違う
ガス事業法は、都市ガスの事業をいくつかの区分に分け、区分ごとに始めるための手続きを決めています。求人を見るときは、会社がどの区分を担っているかが最初の手がかりになります。
都市ガスの位置は、電力・石油などを含むエネルギー全体の流れから確認できます。 資源・エネルギー・公益の地図
| 事業の区分 | 何をするか | 始めるための手続き |
|---|---|---|
| ガス製造事業 | 法律の要件に当たるLNGの貯蔵設備などで、ガスをつくる | 経済産業大臣への届出(第86条) |
| 一般ガス導管事業 | 自社で維持・運用する導管で、決められた区域(供給区域)にガスを運ぶ(託送供給) | 経済産業大臣の許可(第35条) |
| 特定ガス導管事業 | 自社で維持・運用する導管で、特定の供給地点に限って託送供給を行う | 経済産業大臣への届出(第72条) |
| ガス小売事業 | 一般の利用者に導管でガスを売る | 経済産業大臣の登録(第3条) |
「託送供給」は、導管の会社が、自社の導管を使ってほかの会社のガスを運ぶことです。一般ガス導管事業には、小売の会社からガスを買っていない利用者にガスの供給を保障する「最終保障供給」も入ります(第2条第5項)。
ネットワークと小売の分担を電力と比べると、似た仕組みと制度上の違いを整理できます。 電力業界の地図
都市ガスは製造・導管・小売の区分ごとに手続きが違い、LPガスと熱供給は別の法律にもとづいて供給する
託送供給約款=認可(第48条)
特別一般ガス導管事業者は小売・製造を営めない(第54条の2)導管で運ぶ(託送供給)供給区域でほかの会社のガスも運ぶ。最終保障供給も担う。日本ガス協会によると全国に約200事業者、供給エリアは国土の約6%(概数)
導管の会社は、託送の料金や条件を定めた託送供給約款について、経済産業大臣の認可を受けなければなりません(第48条)。料金は、効率よく経営したときの適正な原価に、適正な利潤を加えた額が基本です。導管の会社には、託送で知った情報を目的外に使うことや、特定のガスの会社を有利に扱うことも禁じられています(第54条)。
さらに、導管の規模などが政令の要件に当たる「特別一般ガス導管事業者」は、ガスの小売や、小売のためのガスの製造を営んではなりません(第54条の2)。導管の会社を小売の会社と別の会社に分けるこのルールを「法的分離」と呼びます。どの会社が当たるかは政令の要件で決まります。
都市ガスとLPガスの境目も、ガス事業法に書かれています。1つの団地の中で、簡易なガスの発生設備から導管でガスを届ける場合、ガス事業法の小売に当たるのは供給地点が70以上のものだけです(第2条第1項)。日本ガス協会は、70戸未満に導管でLPガスを届ける場合は、LPガスの販売事業になると説明しています(都市ガスとLPガスの違い)。
ガスの保安にも、区分ごとの決まりがあります。ガス小売事業者は、利用者のガス機器(消費機器)が技術基準に合っているかを調べ、危険を防ぐための周知をしなければなりません(第159条)。立ち入りの承諾が得られない場合は除かれます。自社のガスの設備(ガス工作物)の工事・維持・運用の保安を監督する「ガス主任技術者」の選任は、小売・導管・製造の事業者それぞれに義務づけられています(第25条・第65条・第98条)。
日本ガス協会によると、ガス機器の調査・周知の保安業務は、2017年4月に家庭向けを含めてガスの小売が全面自由化されたときに、小売事業者が担うことになりました。大口の利用者への小売は、1995年から自由化されていました(都市ガス事業について)。
全国のガスの販売量は、6割近くが工業用
全国の都市ガスの大きさは、資源エネルギー庁のガス事業生産動態統計調査で確かめられます。2025年度(2025年4月〜2026年3月)の調査対象のガス事業者の製品ガス販売量は、1,592,563,677千MJ(約1兆5,926億MJ)でした。MJ(メガジュール)は、ガスの量を熱量で表す単位です。
| 用途 | 販売量(千MJ、2025年度) | 構成比(計算値) |
|---|---|---|
| 工業用 | 911,839,184 | 57.3% |
| 家庭用 | 378,673,069 | 23.8% |
| 商業用 | 164,171,315 | 10.3% |
| その他用 | 137,880,109 | 8.7% |
| 合計 | 1,592,563,677 | — |
構成比は、統計の値から計算した値です。4つの構成比を足すと、四捨五入のため100.1%になります。ガス事業者どうしの卸の販売(559,461,540千MJ)は、この販売量とは別に集計されています。
同じ統計では、2025年度に海外から受け入れたLNGは26,445,704トンでした。家庭用の調定数(その月に料金を計算した件数)は、2026年3月に27,450,477件でした(年度の欄も同じ値)。家庭用の件数は大きくても、販売量で見ると工業用が最も多いことがわかります。
LNGの調達と都市ガスの製造・供給を分けると、上流資源と国内供給の仕事の違いが見えます。 石油・天然ガス業界の地図
会社の決算では、ガスの量を立方メートル(m3)で示すのが一般的です。たとえば東京ガスは、1m3を45MJとしてm3に直した値を開示しています。全国の統計はMJ、会社の決算はm3で、そのままでは足したり比べたりできません。この記事では、全国の量と会社の量を並べてシェアを計算することはしません。
担い手の数は、日本ガス協会の説明で目安をつかめます。都市ガスの事業者(一般ガス導管事業者)は、各地域の都市部を中心に全国に約200あります。供給エリアの合計は国土面積の約6%で、都市ガスの普及率は約5〜6割です。いずれも協会が示す概数です(都市ガス事業について)。
協会によると、ガスの導管網はLNG基地を起点に扇形に広がり、全国ではつながっていません。一般送配電事業者10社の送配電網で全国を覆う電気とは、この点が違います。ガス事業生産動態統計も、ガス事業者を大企業・中小企業・公営に分けて集計しており、私営の会社だけでなく自治体が営むガス事業もあります。統計の「大企業」は、資本金1億円を超える私営の事業者です。
ガス会社は、ガスの販売・導管・電気・海外・不動産で稼ぐ
大手のガス会社は、都市ガスの製造・販売のほかに、導管、電気、海外の事業、不動産を持っています。決算では事業の区分(セグメント)ごとの利益を開示していますが、区分の分け方は会社ごとに違います。ここでは会社どうしの大きさは比べず、1社ごとに利益がどこで出ているかを見ます。
東京ガスでは導管の利益が前の期の損失から黒字になり、大阪ガスでは海外の利益が最も大きい
東京ガスの2026年3月期のセグメント損益(営業損益に持分法投資損益を加えた値)は、エネルギー・ソリューションが150,247百万円、ネットワークが4,103百万円、海外が73,837百万円、都市ビジネスが9,743百万円でした(2026年3月期 決算短信)。エネルギー・ソリューションには、都市ガスの製造・販売、LNGの販売とトレーディング、電力などが入ります。
東京ガスのネットワーク(都市ガスの託送供給)は、前の期(2025年3月期)には3,128百万円の損失でした。2026年3月期は、気温が低く家庭用の託送量が増えたことで収支が改善したと、同社は説明しています。導管の託送料金は認可を受けた約款で決まりますが、利益は気温や需要によって年ごとに動きます。料金の決まり方と、利益が安定しているかどうかは、別の問題です。
同じ東京ガスの2025年度の設備投資は、海外が1,397億円、ネットワークが814億円、エネルギー・ソリューションが662億円、都市ビジネスが221億円でした。ネットワークの設備投資は海外に次いで大きく、東京ガスでは、導管の事業の利益の額は小さい一方で、設備投資の額は大きくなっています。海外の利益は、北米のシェールガス事業の販売単価が上がって増えました。
東京ガスは都市ガスと電気の両方を売っています。2026年3月期の小売のお客さま件数は、ガスが8,861千件、電力が4,337千件でした。電力販売量は28,021百万kWhで、そのうち小売が16,461百万kWh、卸などが11,560百万kWhです。ガス会社が売る電気は、電力の業界地図では新電力の一つとして扱っています。
大阪ガスの2026年3月期のセグメント利益(営業利益に持分法投資利益を加えた値)は、国内エネルギーが71,941百万円、海外エネルギーが88,397百万円、ライフ&ビジネス ソリューションが37,447百万円でした(2026年3月期 決算短信)。3つの合計に対する海外エネルギーの割合は、計算値で約44.7%です。海外エネルギーは、米国のフリーポートLNG液化基地や米国の上流事業で増益でした。大阪ガスは導管を別のセグメントにしていないため、東京ガスのネットワークに当たる数字はありません。
東邦ガスの2026年3月期のセグメント利益(営業利益)は、ガスが19,210百万円、LPG・その他エネルギーが3,063百万円、電気が1,972百万円、その他が5,810百万円でした(2026年3月期 決算短信)。東京ガス・大阪ガスと違い、持分法投資損益を含まない営業利益の値です。同社は都市ガスのほかにLPGと電気も売り、熱供給事業は「LPG・その他エネルギー」に入っています。
海外の天然ガスの開発やLNGの液化の事業そのものは、石油・天然ガスの業界地図で扱います。東京ガスの都市ビジネスや大阪ガスのライフ&ビジネス ソリューションに入る不動産の事業は、不動産開発・賃貸(デベロッパー)の業界地図で扱います。
原料費調整の期ずれは、一時的に利益を動かす
都市ガスの料金には、原料の価格の変動を販売の単価に反映させる仕組み(原料費調整制度)があります。大阪ガスの決算短信によると、原料の価格の変動が販売の単価に反映されるまでには一定の時間差があり、その間の差が利益を年ごとに動かします。会社はこれを「期ずれ」や「タイムラグ」と呼んでいます。
大阪ガスは、2026年3月期の国内エネルギーに、原料価格などの変動が販売単価に反映されるまでのタイムラグによる増益の影響があったと説明しています。それでも国内エネルギーは、姫路天然ガス発電所1号機の運転開始に伴う費用の増加などで減益でした。同社は決算短信の注で、この時間差を一時的な増減益の要因としています。
東邦ガスも、2026年3月期の増益の要因に、原料費調整制度による原材料費と売上高の期ずれの差益が広がったことを挙げています。大阪ガスの説明のとおり、期ずれは増益にも減益にもなりうる一時的な要因で、ガス会社が毎年同じように得られる利益ではありません。
LPガスは、ボンベで届き、別の法律で売り方が決まる
LPガスは、プロパン・ブタンを主な成分とするガスで、販売事業者がボンベを家庭や店に届けます。日本LPガス協会によると、LPガスは約4割の家庭で使われています(LPガス事業の現在)。LPガスの家庭や店への販売は、ガス事業法ではなく、液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律(液石法)で決まっています。
都市ガスとLPガスは、届け方も、法律も、保安の担い手も違う
液石法の「液化石油ガス販売事業」は、LPガスを一般消費者などに販売する事業です(第2条第3項)。始めるには登録が要ります。2つ以上の都道府県に販売所を置く場合は経済産業大臣、1つの都道府県だけなら都道府県知事(1つの指定都市だけなら指定都市の長)の登録です(第3条)。
販売事業者には、契約した消費者についての保安業務が義務づけられています(第27条)。供給設備の点検、消費設備の調査、周知、緊急時の対応です。保安業務は、認定を受けた保安機関に委託することもできます。販売の契約を結んだら、遅れずに書面を渡す義務もあります(第14条)。
LPガスの売り方には、2024年から2025年にかけて、営業のしかたと料金の示し方のルールが加わりました。液石法の施行規則の第16条(販売の方法の基準)に、次の項目が入っています。
| 号 | 内容 | 義務の強さ |
|---|---|---|
| 第15号の2 | 賃貸住宅の契約の前に、入居予定者へガスの料金表などを示す | 努力義務(「よう努めること」) |
| 第15号の3・第15号の4 | 契約を取るために、建物の所有者や消費者に、正常な商慣習を超えた利益を与えない(過大な営業行為の制限) | 義務 |
| 第15号の5・第15号の6 | 販売事業者の変更を制限するような条件を付けた、設備の貸与や販売の契約を結ばない | 義務 |
| 第15号の7 | 料金を、使用量にかかわらずかかる費用・使用量に応じてかかる費用・設備の貸与などの費用の3つに分けて示し、算定の根拠を通知する(いわゆる三部料金制。算定の根拠の通知は以前からの義務で、3つに分けることが加わった) | 義務 |
| 第15号の8・第15号の9 | 配管や器具の設置など以外の費用を設備費として請求しない。建物の所有者が本来負担すべき設備費を、入居者のガス料金で請求しない(合意がある場合を除く) | 義務 |
改正は2段階で施行されました。e-Gov法令検索の改正履歴では、第15号の2〜第15号の6(料金表の提示、過大な利益の供与の禁止、変更を制限する契約の禁止)が2024年7月2日施行の版から、第15号の7〜第15号の9(三部料金、設備費の請求の制限)が2025年4月2日施行の版から規定されています。料金表の提示だけは努力義務で、ほかの項目は「〜しないこと」「〜すること」と書かれた義務です。
都市ガスの会社がLPガスも売ることがあります。東邦ガスの2026年3月末のLPGのお客さま数は646千件(配送の受託を含む)で、2025年度のLPGの販売量は473千トンでした。LPガスの輸入・卸も手がける岩谷産業は、総合エネルギー事業の2026年3月期の利益が減り、LPガスの小売部門は収益性が改善した一方、卸売部門は数量の減少と市況で減益だったと説明しています(2026年3月期 決算短信)。
LPガスの輸入と卸、法律で決められた備蓄は、石油・天然ガスの業界地図で扱います。
熱供給は、ビルの冷暖房をまとめて届ける別の事業
地域の熱供給(地域冷暖房)は、冷水・温水などを1か所の設備でつくり、導管で複数の建物に届ける仕組みです。熱供給事業法は、加熱・冷却した水や蒸気を導管で供給することを「熱供給」とし、一般の需要に応じて熱供給を行う事業を「熱供給事業」としています(第2条)。熱供給事業を始めるには、経済産業大臣の登録が要ります(第3条)。
法律の対象になるのは、政令で定める設備の能力の基準以上の事業で、1つの建物の中だけに供給するものは除かれます。日本熱供給事業協会は、加熱能力が1時間あたり21GJ以上であること、複数の建物に供給することなどを要件として説明しています(地域熱供給(地域冷暖房)事業について)。
日本熱供給事業協会の事業者一覧には、72事業者・133地域が載っています。これは協会の一覧の数で、法律で登録を受けた事業者の数と同じとは限りません。一覧には、社名からガス会社や電力会社のグループとわかる会社、不動産会社の名を冠する会社、公社などが並んでいます。
| 社名からわかる系列 | 一覧に載る会社の例(地域数) |
|---|---|
| ガス会社の名を持つ会社 | 東京ガスエンジニアリングソリューションズ(18)、Daigasエナジー(6)、東邦ガス(4)、西部ガステクノソリューション(2)、北海道ガス(1) |
| 電力会社の名を持つ会社 | 関電エネルギーソリューション(3)、四国電力(2) |
| 不動産会社の名を持つ会社 | 三井不動産TGスマートエナジー(3)、野村不動産熱供給(1) |
系列は社名からわかる範囲で分けたもので、各社の資本関係を示したものではありません。一覧には、このほかに東京都市サービス(12地域)や丸の内熱供給(6地域)なども載っています。
東邦ガスのように、都市ガスの会社が自ら熱供給を手がける例もあります。東京ガスのグループでは、協会の一覧に18地域が載る東京ガスエンジニアリングソリューションズが、東京ガスとは別に採用を行っています。
企業の建物にコージェネレーションなどのエネルギーの設備を置き、エネルギーの使い方を提案するサービスも、ガス会社のグループの仕事です。東京ガスでは、新卒の選考領域「ソリューションコンサルティング」が、ガス・電力・コージェネなどのエネルギーサービス設備の技術的なコンサルティングを担い、配属先の例に東京ガスエンジニアリングソリューションズが挙がっています。省エネのサービス(ESCO)の仕組みと市場の大きさは、この記事では扱いません。建物の省エネ改修の工事は、電気工事・空調設備工事の業界地図で扱います。
自由化と脱炭素で、どの仕事が変わるか
日本ガス協会は、第7次エネルギー基本計画などで、天然ガスがカーボンニュートラルの実現後も重要なエネルギーと、合成でつくるメタン(e-メタン)が次世代のエネルギーと位置づけられたと説明しています。協会は2025年6月に「ガスビジョン2050」と「アクションプラン2030」をまとめました(ガスビジョン2050・アクションプラン2030)。e-メタンの導入の数値目標は、この記事では扱いません。
自由化や脱炭素、原料価格の変動によって、ガス会社の仕事は次のように変わります。
- 自由化:2017年4月の全面自由化で、ガス機器の調査・周知は小売事業者の仕事になりました。東京ガスや東邦ガスのように、ガス会社は電気も売っています
- 導管:託送の料金は認可で決まりますが、利益は気温や需要で動きます。東京ガスでは、ネットワークの設備投資が2025年度に814億円でした
- 原料:原料の価格の変動は、期ずれとして利益を一時的に動かします。LNGの調達や在庫、取引リスクを扱う業務に影響します
- LPガス:2024〜2025年の省令の改正で、料金の示し方と、建物の所有者への営業のしかたが変わりました
ガスの仕事は、製造・導管・小売、LPガス、熱供給で相手が違う
職種の名前は、東京ガスの新卒採用の選考領域で確かめられます。同社の新卒の選考は、DX(ソフトウェアエンジニアリング)、DX(データサイエンス)、ビジネスマネジメント、ソリューションコンサルティング、プラントエンジニアリング、R&D、サービス&オペレーション(高専本科生のみ)の7つの領域に分かれています(選考領域について)。
東京ガスによると、プラントエンジニアリングは、LNG基地や発電所の運用と高度化、建設・維持管理の投資の判断を担います。サービス&オペレーションは、LNG基地・発電所の運用と維持管理、営業の技術支援、機器の保安管理、契約の管理を担います。ビジネスマネジメントは、原料・電力の調達やアセットの最適化・在庫管理の戦略、リスク管理、取引の推進などを担います。ソリューションコンサルティングは、個人・法人の利用者に、ガス・電力・コージェネなどの設備の技術的なコンサルティングを行います。
東京ガスは、グループの事業会社の採用は行わないとしています。導管の東京ガスネットワーク、東京ガス不動産、東京ガスエンジニアリングソリューションズなどは、それぞれの会社が採用しています。一方で、東京ガスの選考領域は複数のカンパニー・基幹事業会社にまたがり、配属先によっては関係会社などへの出向もあると同社は示しています。東京ガスで採用されて、グループ会社で働くこともあります。同じグループでも、どの会社に入るかで仕事の相手が変わります。
働く人の数は、ガス事業生産動態統計で目安がわかります。2026年3月の調査対象のガス事業者の従業者は33,778人でした(年度の欄も同じ値)。これは統計の対象になったガス事業者の従業者の数で、労働力調査の産業別の就業者数とは数え方が違います。
求人票では、次の3点を確かめます。
- どの区分の会社か:小売・導管・製造のどれを担う会社か。持株会社や親会社とは別に、導管や熱供給のグループ会社が採用していることがあります
- 何のガスか:都市ガス(ガス事業法)か、LPガス(液石法)か、熱供給(熱供給事業法)か。保安で求められる仕事が違います
- 勤務の形:LNG基地・導管・熱供給のプラントの運転や保安では、交代制や緊急時の対応があるかを求人票で確かめます
電気・ガス・石油・水道の会社の違いと重なりは、資源・エネルギー・公益の業界地図で確かめられます。
都市ガスではなく、酸素、窒素、水素などの産業ガスの製造・供給を見る場合は、化学メーカーの業界地図で確かめられます。



